蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

シヴァ・ラートリ

インド暦の大晦日、マハー・シヴァ・ラートリ(महाशिवरात्रि: Mahāśivarātri)は、西暦の2023年では、2月18日、おおよそ新月の夜である。
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その次の満月がホーリーで、西暦2023年は、3月の7日から8日となる。こちらはお正月とでもいうべきか。
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シヴァ・ラートリはインドのヴァラナシで、ホーリーはネパールのカトマンドゥで体験したことがある。

ヴァラナシのシヴァ・ラートリについては『風の旅人』にエッセイを書いたが、ほかの場所でも同じような文章を書いたので、重複している。

hirukawa.hateblo.jp
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写真や動画も発掘して貼りなおし、ブログの記事にまとめなおしつつある。



暦法については人類学の講義でも触れているが、天体の運行や気温の変化などを基準に、時間を数学的に構成する文化であり、文化相対主義の好例でもある。和暦は日本の気候風土に合わせて作られたものであり、西暦には普遍的な利便性はない。

ヨーロッパでは冬至、つまり日照時間が減少から増加に転じるところが新年とされるが、東アジアや南アジアでは、気温が減少から増加に転じるところが新年とされてきた。これは、大陸の西岸と東岸の、緯度と気温の差異を反映している。

イスラーム暦を生んだ西アジアでは、太陽暦よりも太陰暦が優先される。これは、年間を通じて高温小雨で、季節の変化がはっきりしない砂漠の気候を反映している。砂漠では、昼と夜の気温の差のほうが、夏と冬の気温の差よりも大きいものである。



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  • CE2023/02/14 JST 作成
  • CE2023/02/18 JST 最終更新

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