蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

神話と象徴

シーニュ(記号/宮)とコンステレーション( 付置/星座)

共時性のコスモロジー ―シーニュ(記号/宮)とコンステレーション ( 付置/星座)再考― The Cosmology of Synchronicity: Reconsidering “Signe” and “Constellation” 科学は、反復される現象の中に法則性を見いだし、その法則を利用して未来を予測するこ…

縄文文化の超自然観(移植整備中記事)

www.isc.meiji.ac.jp 階層を発達させつつあった社会 政治的指導者と宗教的職能者 土偶と女神信仰 「殺された女神」仮説 容器のデザイン 他界と交流する技法 再生への信仰? 配石の世界観 階層を発達させつつあった社会 縄文文化は西暦紀元前1400年~紀元前10…

「不思議現象の心理学」2021/06/18 講義ノート

さて本日、6月18日、金曜日の授業ですが、先週まではプラセボ効果や象徴的効果の話をしていたのですが、あらためて、テレパシーの話からつなげていって、もういちど、共時性(シンクロニシティ)というテーマを扱います。まずは「集合的無意識と共時性ーユン…

「不思議現象の心理学」2020/04/09 講義ノート

さて「不思議現象の心理学」の授業、今日が初回です。教室で、口でしゃべる代わりに、口語体の文字で書きます。ところどころ、日本語としておかしいところもありますが、それも講義口調ということで、御理解ください。今日は、初回なので、ざっと全体を見わ…

文明社会の神話的思考

神話的思考はいわゆる未開人に特有のものではなく、科学=技術の発展した現代の都市社会でも、いや、そのような社会であればこそ、なおのこと ―レヴィ=ストロースの言葉を借りれば ― 思考している当事者にも意識されずに、はたらいている。 〈自然〉への回帰…

【講義ノート】「人類学B」2021/01/18

人類学Bの講義は、これで最終回になります。前回の講義では起源神話における<自然>から<文化>の分離という、すこし抽象的でわかりにくい話になってしまいました。今回は最終回なので、半年の授業(→「人類学B 西暦2020年度」)を振り返りたいのですが、…

【講義ノート】「人類学B」2020/12/21

https://www.meiji.ac.jp/koho/6t5h7p00000vgfy1-att/6t5h7p00001m6udj.pdf 上記リンクの学年暦にありますとおり、この人類学Bの授業も、今回を含めてあと二回となりました。今回から、最終回にかけては、神話という世界観について議論していきます。神話と…

【講義ノート】「人類学B」2020/12/07

人類学Bの講義ノートです。今週は(一年前の授業と同じで)ミクロネシアから、インドネシアへと南下します。先週までの授業では、オーストロネシア語族というグループの、ミクロネシアのヤップ島の文化を紹介しました。今回の講義では、同じオーストロネシア…

象徴としての世界 −バリ島民の儀礼と世界観− (改訂版)

「最初の楽園」バリの誕生 観光資源としての葬送儀礼 カネのかかる葬儀 楽しい火葬 海が象徴するもの 儀礼の象徴性 動物性の嫌悪 〈不浄〉から〈聖〉への反転 霊力の顕現 共同体の〈死と再生〉 循環する時間 「最初の楽園」バリの誕生 マレー半島の南東、赤…

神話の構造(オーストロネシアと古代日本)

作物起源神話 神話素 自然からの文化の分離 日本神話の特殊性 参考:国産み 作物起源神話 ヤップ島のけだるい午後。昼寝でもしたくなるような時間なのに、今は亡きDさんは覚醒作用のあるビンロウの実を噛みつづける。pHを上げるためにビンロウの実に振りか…

【文献資料】『サンパウロへのサウダージ』

〈サウダージ〉Saudadeという単語は翻訳不可能だ、とブラジル人はいう。日本人もまた、彼らのことばで〈あわれ〉という単語について同じことをいう。興味深いのはこれらの語にある共通性が見られることだ。どちらの単語にも〈ノスタルジア〉に近い意味を探り…