蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「不思議現象の心理学」2024/04/29 講義メモ

先週の講義では話がだいぶ脱線してしまいましたが、ヨーロッパの思想を理解するためには、ヨーロッパ化されたキリスト教の思想が背景にあるということを知る必要があること、日本のような非西洋圏では、それが理解しにくいこと、ということを、前提としてお…

「人類学A」講義メモ 2024/05/09

4月24日の講義で予告しましたが、一週間の休みをはさんで、今週はいわゆる薬物についてのお話をしようと思います。脳神経科学と生理心理学の基本を学ぶことができる題材でもありますし、実際の生活にも役に立つ知識です。 自分の研究の誤解を解きたいという…

「人類学A」講義メモ 2024/04/24

人類学Aの講義メモです。アマゾンの先住民族が治療儀礼のために使ってきた薬草「アヤワスカ」が、日本や欧米でうつ病の特効薬として使われている、という導入部分が長くなってしまいました。アヤワスカを飲むとどんなビジョンが見えるのか?ということについ…

「人類学A」2024/04/18 講義ノート

講義の流れを概観するための補足です。先週、初回の講義では京都の大学で起こった「京都アヤワスカ茶会裁判」から話を始めました。そして、その「アヤワスカ」とは何か?これはアマゾン川上流域の先住民族が使っている薬草のお茶なのですが、強力な精神作用…

「不思議現象の心理学」2024/04/15 講義ノート

講義日程とブログへの記事を補足する講義用のメモです。記事へのリンクが交錯してしまっていますが、それを整理するためのメモでもあります。 「不思議現象」というのは石川幹人先生から引き継いだお題ですが、超常現象とか、超心理現象とかいう意味合いです…

問題発見テーマ演習A 2024年度

テキストとして指定している『彼岸の時間』は、初版も第二版も絶版になって久しく、古書としてもだいぶ高値で取引されている。彼岸の時間―“意識”の人類学作者:蛭川 立春秋社Amazon紙の本を購入する価値は、表紙などのデザインにあるかもしれない。初版と第二…

『彼岸の時間』の各章とブログ記事の対応

第1章 第2章 第3章 2009年に刊行された『彼岸の時間』の第二版の電子テキスト版は「『彼岸の時間』目次」から、パスワードを入力して閲覧することができる。その後、本文の一部を切り出して、写真や動画、地図などを貼り込みつつ、加筆修正し、新たな記事と…

「人類学A」2024/04/11 講義ノート

毎週の講義の補足メモです。オンライン授業のときにはじめたものですが、講義をする私にとっても、この講義メモは役に立っています。人類学の講義ですが、最初に「人類学とは何か」というところから始めると抽象的すぎるかもしれません。人類学では、ヒマラ…

「人類学A」講義日程 西暦2024年度

この記事は常に書きかけです。 授業はライブであり、シラバスどおりには進まない。受講生からのフィードバックや時事的な話題なども考慮しながら進めていく。春学期の「人類学A」と秋学期の「人類学B」は独立の科目だが、「人類学A」は自然科学的な基礎知識…

【資料】佐保田鶴治

インド哲学者からヨーギーになった佐保田鶴治が、自らのLSD実験体験にもとづき、身体と精神、自由と不自由について考察した一文。 ここで解脱、この世の中から脱れた状態についてお話したいとおもいます。インド流の考え方をすると、この世でわれわれは縛ら…

「不思議現象の心理学」2024/04/22 講義ノート

hirukawa.hateblo.jp 承前。先週はスプーン曲げ騒動に巻き込まれた清田さんのお話をしましたが、森達也さんの『職業欄はエスパー』のDVDですが、探していたものが出てきましたので、清田さんがスプーンを折る部分をすこしだけお目にかけます。 それから、超…