講義の流れを概観するための補足です。先週、初回の講義では京都の大学で起こった「京都アヤワスカ茶会裁判」から話を始めました。そして、その「アヤワスカ」とは何か?これはアマゾン川上流域の先住民族が使っている薬草のお茶なのですが、強力な精神作用があります。先週にすこし予告しましたが、私じしんが2000年から2001年にかけて現地で調査をしたときの記録が「アマゾン先住民のシャーマニズム」です。
体系的に勉強するためには、まず人間の神経系、脳の機能と構造、何千万年もかけてどうやって進化してきたのか、などについて、ひととおり学んでから、次に、精神活性作用を持つ物質の作用、そういう物質を含む植物がどのように使われてきたのか、その歴史と文化について、現代社会との関わり、という順番のほうがいいのですが、授業の初めは逆から話をしています。
まず、現代の日本の大学で起こった事件を取り上げて、それから南米のアマゾン川に飛んでいき、そこで使われている薬草の成分、それが脳にどのように作用するのか、という順でお話をしたほうが、わかりやすいからです。