著作アーカイブ
今まで公刊された著作については「蛭川立著作アーカイブ」という別のブログにアップしている。あるいは、テキストにリンクを貼ってある。
デジタルテキスト化
そして、公刊されたテキストについては、加筆したり、訂正したりして、またブログにアップする作業も続けている。
だいぶ前に書いたものだと、その後の研究の進展を反映して修正する必要があるし、また、若気の至りで変なことを書いてしまったところも、書きなおしたい。
字数制限があって、書きたいことが書ききれずに、締め切りに追われて、事実関係の確認や出典の確認が間に合わないうちに、出版された文章も多い。
『彼岸の時間』
今までに書いた唯一のまともな著書は『彼岸の時間』なのだが、それももう二十年以上前のものになってしまった。
しかし、紙の本に小さな白黒写真を載せるだけでは、そもそも情報量が少なすぎる。そこで、かつてビデオテープで撮影した動画をデジタル化してYouTubeにアップしたり、参照されている場所からGoogleマップにリンクを貼ったりという作業も続けている。なかなか手間のかかる作業ではあるが、こと人類学的・民俗学的な記録は、古ければ古いほど価値があるものでもある。
詳細は「彼岸の時間のデジタル化」を参照のこと。
サイケデリック療法についての論文
いちばん最近に紙媒体で公刊された論考は、『精神科治療学』に載せた学術論文である。これは、特集号のごく一部だったので、字数制限がきつく、載せたかった内容を削り、文字数を減らすために読みにくい文章になってしまった。引用のために五十を超える論文をチェックしたが、リストには載せられなかった。
文章を絞り込む前に書いた下書きがもったいない。分割して加筆修正して、じょじょに公開したい。
精神展開薬についての入門書
次に出版する予定になっているのは、精神活性物質、とくに精神展開薬についての、絵本のような入門書である。絵が主体で、文字数は少なく、学術的な厳密さを欠く。これも、正誤表や補遺のような記事を書いて補っていきたい。
入門書を執筆する過程で、たとえば、日本における1950年代のLSD研究について、かなり詳しく調べた。字数のかぎられた入門書の中には書ききれないほどの情報が得られたが、それはこのブログの「日本における精神展開薬の研究史」にまとめておいた。
この本の構想と執筆にはすでに一年半の時間が経過しており、章ごとに締切を決めて執筆する方法もうまくいかず、締め切りに追われるドイツ精神病理学のいう負目性(レマネンツ)世界を背負いこんでいる。