蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

地球の気候変動と生物の進化・人類の歴史

人類の進化や歴史上の事件の背景で気候変動が大きな影響を及ぼしたと考えられている。

https://media.chematels.com/media/01/238/%E7%94%BB%E5%83%8F-Chematels%E6%B0%97%E5%80%99%E5%A4%89%E5%8B%95%E7%AC%AC6%E5%9B%9E%E5%A4%89%E5%8C%96.webp 地球の気温と二酸化炭素・酸素濃度[*1]

地球全体の気候は大きく変動してきた。地球全体が氷に覆われる、全球凍結が少なくとも2回、起こったと推測されている。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f5/All_palaeotemps.png 過去5億年の気候変動。2050年、2100年の値は推計値[*2]

新生代(6500万年前以降)は全体的に氷河期に向かう寒冷化の時期であり、人類の祖先が縮小する熱帯雨林を出てサバンナで二足歩行をするようになったのも、こうした寒冷化の影響があった。

より短い時間のスケールでみると、過去100万年ほどの間に、氷河期と間氷期が繰り返されてきたことがわかる。これは、太陽と地球の位置関係が周期的に変わることによって説明されている。7〜1万年前のヴルム氷期(最終氷期)は現生人類がアフリカを出て世界各地に拡散していった時期と重なっている。

https://pbs.twimg.com/media/ECGP5BsU0AEAVKs?format=jpg&name=900x900 ヴルム氷期(最終氷期)の後は温暖な時代が続いた[*3]

その後の間氷期(つまり現在に至る時代)には気温の上昇とともに海水面が上昇した。日本では縄文海進期に相当する。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/28/Sunspot_Numbers.png 太陽黒点の観測が始まった以降の気候変動[*4]

日本でいえば平安時代ぐらいに温暖な時期があり、その後、ふたたび氷河期に向かう気温の低下が起こっている。

太陽黒点の観測が始まった後では、17世紀に小氷期があったと推定されているが、日本では江戸時代に飢饉が起こった時期でもある。

https://skepticalscience.com//pics/TvsTSI.png 1880年以降の気候変動[*5]

1970年以降、太陽の活動は低下し、ふたたび小氷期が来る可能性が議論されてきたが、その後、気温は太陽の活動とは関係なく上昇し続けている。人為的な二酸化炭素の増加によって温暖化が起こっているという説が有力になりつつある。


https://berkeley-earth-wp-offload.storage.googleapis.com/wp-content/uploads/2025/10/21171802/12MonthMovingAverage-1536x846.png

https://berkeley-earth-wp-offload.storage.googleapis.com/wp-content/uploads/2025/10/21171751/SeasonalWrap-1536x846.png 1850年から2025年9月までの地球全体の気温(上)と月ごとの平均からの差(℃)(下)[*6]

気候変動は長い年数をかけて徐々に起こるものなので、特定の地域の特定の年の気温の変化を、早急に地球温暖化というグローバルな問題に結びつけるべきではないし、偏った言説を政治的に利用するのは賢明ではない。

しかし、全地球規模の観測データを集めてもなお、2023年以降、それ以前とは異なる高温状態が続いていることが明らかになってきている。


記述の自己評価 ★★★☆☆ (つねに加筆修正中であり未完成の記事です。しかし、記事の後に追記したり、一部を切り取って別の記事にしたり、その結果内容が重複したり、遺伝情報のように動的に変動しつづけるのがハイパーテキストの特徴であり特長だとも考えています。)


デフォルトのリンク先ははてなキーワードまたはWikipediaです。「」で囲まれたリンクはこのブログの別記事へのリンクです。詳細は「リンクと引用の指針」をご覧ください。


CE2024/01/24 JST 作成
CE2024/10/26 JST 最終更新
蛭川立

*1:Chematels (2022).「地球46億年史には「全球凍結」時代も【脱炭素社会への「本質」理解 第6回】」(孫引き)

*2:WikipediaFile:All palaeotemps.png」(2024/01/29 JST 最終閲覧)

*3:八百屋長兵衛 (2019).「【縄文海進】7千年前から9千年前の縄文時代の急激な気温上昇」(2020/05/14 JST 最終閲覧)

*4:Wikipediaマウンダー極小期」(2025/08/11 JST 最終閲覧)

*5:Skeptical Science「Sun & climate: moving in opposite directions」(2025/08/11 JST 最終閲覧)

*6:Berkeley Earth 「August 2024 Temperature Update」(2025/10/26 JST 最終閲覧)