蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

日記実験(7日目)・睡眠実験(0日目)

hirukawa.hateblo.jp
承前。

音声と文字

音声言語を止めて、文字言語だけで暮らしてみると、脳はどうなるのか。実験の開始。

ブローカ野とウェルニッケ野がまったく別の領野に局在し、進化してきたということは「言語」という記事に書いた。

心理学の歴史

午前一時、帰宅。

脳の進化は人類学の授業のテーマで、さしあたりは、次の心理学の講義ノートにとりかかる。まだ眠くはない。

心理学の歴史について。

(中略)

詳しい議論は、「『心霊研究』から『超心理学』へ」を読んでもらえればと思う。2013年に、在外研究で、イギリスで「イギリスの心霊研究」を研究するために、ロンドン大学に客員研究員として渡航した経緯からはじまって、かなり長い文章としてまとめた。

さて、午前三時。さすがに朦朧としてきた。

睡眠

疲れているのに眠くならないという、おかしな感じになってきた。10時には起きて授業なので、さしあたりはゾルピデム酒石酸塩を5mg、すこしだけ一服。

心理学講義

寝たいときに寝て、起きたいときに起きると決めたものの、午前10時からのリアルタイム授業は寝倒すわけにはいかない。しかし、そう自己暗示をかけると、アラームなしに直前で目覚める。

さすがに文字は遮断できないので、メールをチェックすると、親切な読者より、夜更かししたあげくに睡眠薬を飲んでいるとは何だ、おかしい、断薬したのでは?という有り難いツッコミ。

そこでまた細かい話になるのだが、いままでゾルビデムは、当たり前のように、処方されている10mgを飲んでいた。それでも眠れないときは、20mg飲んでいた。安全性を確認するために、精神科医の友人の立ち会いの元で、40mgを試してみたこともあった。しかし、今日は5mgにしてみようと自省したのである。

禁煙宣言をしたのに、また吸ってしまったことに、屁理屈をつけて反論したり、まるで、禁煙日記のような言い訳だが、ニコチンに依存している人は、大変だろうなと思う。ニコチンは依存性が高い薬物らしい。一人で努力するよりも、禁煙外来に行ったほうがいいらしい。

ここでまたミリグラム単位の議論や、非ベンゾジアゼピン系の薬理作用や睡眠薬ゆるキャラの比較論について講釈をはじめると長くなってしまう。

不思議現象の心理学、仮想教室をオープン。昨年度から文字による掲示板方式の授業形態にしたのだが、教室でリアルに集まっているときからは考えられないほど、活発な議論が起こった。どうやら、声に出して発言するよりも、文字を書くほうが、ずっと敷居が低いらしい。これは、想定外の発見だった。

掲示板に細かい文字を書き込んでいると、だんだんに気分が悪くなってくる。もし声を出して講義をしていたら、どうだっただろう。大教室での講義は、反応がないのは面白くなかったが、大声で好きなことを話し続けるのは、良い運動でもあった。

12時30分。「お昼休みです。お昼ごはんです。食べるときにはしゃべらない、しゃべるときにはマスクしろ、ということで、また来週」と書き込んで、掲示板授業終了。いや、来週は緊急事態の連休で休講、再来週も緊急事態が続くのだろうか。夜型生活に戻りかけたところで午前中からの仕事は大変だったが、これからしばらくは、内的リズムに向き合う日々。

そう書いておきながら、食事を忘れている。しゃべらないのは、修行。

というよりも、いつの間にか、仕事をしながら食事をするモードに入っている。ときどきは、食べ物の写真も撮ることにする。

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同じお店には沖縄ミミガーが売られていた

緊急事態と会議

第三回緊急事態宣言は29日からかと思っていたが、25日からだという報道もある。

やみくもにソーシャルディスタンスと言っていた第一回のときよりも、だいぶ唾液にターゲットが絞られてきたのは、正しい政策決定であろう。しかし同時に、理由が不明確なまま「酒類提供終日禁止」など、アルコールに対する規制ばかりが強められているのも不思議現象だ。「禁煙ファシズム」に続いて「禁酒ファシズム」の時代が来たのだろうか。

blog.livedoor.jp

私は、この著者の意見には、必ずしも賛成できないが、すでに10年以上前に「禁酒ファシズム」という日本語が使われていたと知った。

問題なのは、多くの日本人が、「しらふ」の状態では「本音」を言うことができず、コミュニケーションのために、あえてエタノールのような強い薬物を施用せざるをえない社会のありようであって、ただ酒を禁止すればいいということではない。しかし、これを機会に「酒を飲まなくてもコミュニケーションができる認知行動療法」が自覚的に実行されることを望む。

それから、zoom会議。撮影されても困らないような服装に、上半身だけでも着替える。部屋は散らかっているが、余計なものは、カメラに映らない場所に移動させる。自分とその周囲の状況を撮影されると考えるだけでも、部屋を片付けようという気になる。

会議が終わった後は、疲れてウトウトする。アイソレーションタンクの中に浮いているような感覚。何度か実験に参加したことがあったが、寝返りが打てないせいか、入眠期のStage1が何度も繰り返されるような感覚だった。

20時40分。

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iPhoneの待ち受け画面は、このあたりの一億光年ぐらいの場所のマップにしている。漂流感。今いる場所は、ほどほどにローカルである。宇宙の大規模構造は、どこかニューラル・ネットワークにも似ている。

今日、金曜日は、午前中は授業、午後は会議と、仕事があったが、明日、土曜日から、5月5日の水曜日までの12日間は、26日の月曜日の午後に、人類学のオンライン授業があるだけで、時間的に拘束されない日々が続く。(ただし、文字の読み書き仕事は続ける。)



記述の自己評価 ★☆☆☆☆
(思いつきを書きとめたものなので、文章が不完全であり、内容の信頼性も低い。)
CE2021/04/23 JST 作成
CE2021/04/23 JST 最終更新
蛭川立