「オーストラリア先住民美術と現代美術」では、オーストラリアの先住民美術、とくに中西部砂漠の点描画と、現代画家の草間彌生の作品が似ていることについて触れましたが、これは、近代社会では統合失調症や双極症(躁うつ病)とカテゴライズされる「病気」と対応しているのではないか、俗に「天才と狂気は紙一重」というのはどういう意味だろうか、というところで、「精神疾患と創造性」精神疾患と創造性についての研究にすこしふれます。
「サイケ」というのも美術表現としては抽象的で彩度の高い、単純な図形の反復や増殖という絵画のイメージと重なります。サイケデリックスという物質群は、ほとんどが植物に由来するもので、しかもそれらの植物を呪術的に使用する文化は中南米の先住民社会に偏って集中しています。(「世界の精神文化と精神展開薬」「中米先住民の精神文化と精神展開薬」)。
現代のメキシコ近辺、古代メソアメリカ文明があったあたりでは、ペヨーテやシロシビン・キノコが使用されてきました。現在のペルー近辺、古代アンデス文明とその周辺部では、サン・ペドロやアヤワスカが使用されてきました。とにかく調査資料が多くて整理しきれていないのですが、とくにシロシビン・キノコとアヤワスカについては、二十年以上前の現地調査の様子などを紹介していきます。
この授業では三年生のゼミ、分析ゼミの前宣伝という意味もあって、サイケデリックスという特殊なテーマを中心に議論しています。そして新刊の宣伝になりますが、今月、サイケデリックスの世界を描いた哲学的絵本『ゾルゲンキンドはかく語りき』が発売になります。以下は出版社による特設サイトへのリンクです。
【毎麻新聞号外】
— ゾルゲンキンド(LSDの精霊) (@SORGENKIND0419) June 5, 2024
6月4日、前橋地裁の橋本健裁判官は大藪龍二郎被告に対し大麻取締法違反で懲役六ヶ月、執行猶予三年の判決を言い渡す。判決後の記者会見で弁護側は東京高裁に控訴することを表明。 pic.twitter.com/VJ8EKhxeCQ
リンク先の特設サイトに自分のプロフィール写真を載せてもらいましたが、メキシコ先住民、マサテコ族の村でシロシビンを含有するキノコの調査をしていた、1997年ですから、なんと27年前の写真です。
記述の自己評価 ★★★☆☆ (つねに加筆修正中であり未完成の記事です。記事の後に追記したり、一部を切り取って別の記事にしていますが、遺伝情報のような冗長性がハイパーテキストの特徴であり特長だとも考えています。)
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