蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

てんかんの検査/内部視覚


井の頭公園の木漏れ日
Office Yule(動画閲覧注意:明滅する光が脳を刺激します)

睡眠障害の検査

2018年6月。晴和病院睡眠障害の検査のため脳波の検査を二回行った。

終夜睡眠ポリグラフ検査では睡眠時無呼吸が治っていたのがわかったが(睡眠時無呼吸は2021年にまた悪化した)その他に、周期性四肢運動障害が見つかった。血液中の鉄分が低めだったが、フェリチンは十分なので、治療するほどのことはないという。

てんかんの検査

大学生のころ、徹夜明けに全身のけいれん発作を起こし、意識を失ったことが二回あった。その後、脳波の検査を行ったが、てんかんに特有の脳波はみられなかった。たんに徹夜で脳が疲れ果てていたらしい。


てんかんの発作は疲労や寝不足と木漏れ日などの光刺激によって起こりやすい[*1]

睡眠の検査のついでに、主治医にお願いして、もう一度、三十年ぶりにてんかんの検査も行った。正直なところ、好奇心のほうが強かった。

「うとうと」する、過呼吸、光刺激の三条件で、脳波を計測する。点滅する光の周期を3Hz〜30Hzまで、段階的に早めていく。白い光が点滅しているだけなのに、瞼の裏には視野いっぱいに水色の格子模様が広がる。


検査のときに見えたイメージをパステルシャインアートで素描

光の点滅が早くなるにつれて、光のタイルは水色からすみれ色に変わり、格子模様の間にはピンク色の光斑も踊り始めた。まったく圧倒されるような色彩の演舞であった。


パステルだと淡い色彩しか出せないが、検査のときにの色彩はもっとヴィヴィッドだった

点滅する光を見ていると、恍惚とした色彩が展開してくるという体験は、以前からあることで、それはいっしゅの美的体験ではあるのだが、なにかの病気の兆候であっては困る。だからもう一度調べてみようと思ったのである。

そのことは検査技師にも医者にも話してみたが、脳波には異常はないという。睡眠に異常があることはわかっているが、それ以上のことはわからないままである。



検査担当の伊東若子先生に聞いてみた。

医者「てんかんであれば、脳波に特有の揺れが出ますが、そんなことはないですよ」
患者「てんかんではないのなら何の病気ですか」
医者「病気じゃないですよ」
患者「病気ではないのなら何ですか」
医者「才能ですね」

主治医の上瀬大樹先生にも訊いてみた。

患者「検査中に同じような訴えをする患者さんはいないのですか」
医者「いません」
患者「本当ですか?たくさんの人が検査を受けていますよね?」
医者「本当です」
患者「じゃあ草間さんはどうですか」
医者「あのひとは神様の生まれ変わりだから」

上瀬先生は草間彌生さんの主治医だったこともあるそうなのだが、どうやら彼女は、ふだんから視野に水玉模様が見えているのだという。



付記

1980年代にはシンクロエナジャイザーという機械があったが、いまは「ENTOPTIC(内部視覚)」というスマホアプリがあるという。

meetia.net


www.youtube.com

スマホ用のVRゴーグルを使う。光ではなく音で誘導する方式のようだが(個人的には)この映像はてんかんの検査や入眠時幻覚に似ている。



記述の自己評価 ★★☆☆☆
CE2018/06/16 JST 作成
CE2022/11/22 JST 最終更新
蛭川立