蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

「人類学B」2021/10/19 講義ノート

10月19日、火曜日の授業ですが、たまたま大事な会議の予定と重なってしまいました。例年ですと、やむを得ず休講、とせざるをえないところですが、ここはオンラインの良さを活かしたいところです。

研究室でコスプレをして、講義ふうに語ったものを自撮りして、ネット上にアップしておきました。

なお、リアルタイムのディスカッションはお休みにします。質問やコメントはまた来週受け付けることにします。悪しからず、ご理解のほどを。

脳の構造

人類の進化とともに、大脳化が進んだという話をしました。脳の構造については、基礎知識として、いつかどこかでお話ししようと思っていたのですが、これは、今日、自習とします。

リンク先の資料「脳の構造」から動画を見ることができます。私じしんが複雑な脳の模型を扱いかねていますが、ヒトの脳は大きくなりすぎて、内部に巻き込んでいる部分が多く、この内部構造がわかりにくいのです。(このページの後半には、脳内ではたらく神経伝達物質についての解説動画もアップしてありますが、これは人類学Bの授業とは直接関係がありません。)

それから、「ヒトの脳の構造」のページには、脳の構造や進化について、他のすぐれた教材サイトへのリンクを紹介しています。カギ括弧でくくられたリンク先には、私が編集した記事があります。そちらもご覧ください。そして、静止画と動画と、広めの画面で並べながら見ると、静止画が立体的に理解できると思います。

脳の構造や分子の構造は、模型を組み立てたり分解したりして、はじめて立体的に理解できるものです。これは、自分でやるのがいちばんいいのですが、他人が試行錯誤をしているのを見るだけでも、その複雑さと美しさがわかります。

分析ゼミの募集

それから、いまの二年生の皆さん、来年の分析ゼミを決める時期が来ました。ゼミ紹介動画も作ったのですが、これは、いまの三年生と行っているzoomゼミの様子を録画したものです。

commonsi.muc.meiji.jp

ゼミ生との対話というよりは、私がバーチャルリアリティについて語っているところを、3年のゼミ生に編集してもらいまして、私の研究への熱意?は感じられるかもしれませんが、じっさいゼミで何をやるのか、全体像がよくわかりませんね。

教室での説明会は今年は中止となりましたが、例年、私のゼミは2、3人の少人数でやっておりますので、関心がある人、質問がある人、個別に連絡をください。面接とは別に、研究室に来てもらって、お話しをすることもできます。ゼミの募集で気をつけるべきことは、教員と学生の関心領域のズレです。一次募集で面接をしますが、成績の善し悪しで合格とか不合格ではなく、私が指導できる範囲と、ゼミ生が研究したいテーマが一致しない場合、また別の先生のところに行ったほうがいいことも多いのですが、二次募集では間に合わないことが多いのです。

ちなみに問題分析ゼミナール紹介動画のページにも、ゼミ紹介動画があります。

www.meiji.ac.jp

こちらは4年ほどまえに作ったサイトですが、インドネシアのバリ島に行っているゼミ生と通話しているところを撮影するという、入れ子状の構造になっています。

憑依儀礼という神秘的な現象の中に参与していく、そういう視点と、それを批判的に、あるいは理系の思考で理解していくという、両方の観点からやっていますという意味で作りました。このときに、人間の心を脳という物質としてとらえる白衣の科学者というコスプレをいたしまして、このスタイルを授業用の動画でも使ってみました。

ちなみに、ふだんは白衣は着ていません。白衣というのは、薬品などで汚れないように、という実用的な衣装なのですが、実証的な近代科学、理系人間の象徴としてのフェティシズム的な象徴論的な意味も強く帯びています。

今後の展望

今後の授業をどうしようか、まだ考え中ですが、たとえば、こういう動画で授業をしながら、同時に掲示板で議論するという、そういうハイブリッド形式も考えています。今回はリアルタイムディスカッションができませんが、来週以降、動画と掲示板の組み合わせも模索していくつもりです。授業を教室に変更する場合は、早めに連絡をします。



CE2021/10/17 JST 作成
CE2021/10/18 JST 最終更新
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