蛭川研究室

蛭川立の研究と明治大学での講義・ゼミの関連情報

【資料】ボードレール(Charles-Pierre Baudelaire)

シャルル・ボードレールの著作の大半は、ウィキソースにアップされている。
fr.wikisource.org

日本語に訳されたものについては「シャルル・ボードレール 翻訳作品集成」に詳細なリストがある。

詩集

主要な作品を集成した『悪の華』と『巴里の憂鬱』は、何種類かの和訳が出ている。

新潮文庫版の『悪の華』の表紙はムンクの『マドンナ』(1895)である。

アルコール・オピオイドカンナビノイド

ハシシ、阿片、酒のいずれが芸術的創造性を解放するのか、ボードレールは体感を比較している。ボードレールカンナビノイドよりもアルコールのほうが創造的だと結論づける。(カンナビノイドは感性を鋭敏にするが、美に対しては受動的になる。アルコールは感情を解放するため、内的な感覚を表現する手段として有効なのだろう。)

リンク先はフランス語の原文。角川文庫の『人工楽園』に以上四点の和訳がまとまっている。

ベンヤミンの陶酔論へ

なお、この比較論は、ベンヤミンの『陶酔論(ハシシについて)』に引き継がれる。ベンヤミンの比較対照は、ハシシからメスカリンへと向かった。

各種の和訳

和訳には上に挙げたもの以外にも複数のバージョンがあり、詳しいことはよく知らないが、「Les Paradis artificiels」は人工天国とも訳される。「パリ」を「巴里」としたり、「ボードレール」を「ボオドレエル」と表記したほうが、19世紀の作品らしい雰囲気がある。



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  • CE2022/11/04 JST 作成
  • CE2023/09/26 JST 最終更新

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